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2020-12-24

【純温泉コラム】「美肌の湯」の温泉を求める女性の方々へ

 

 

温泉にまつわる「美肌の湯」「美人の湯」というキャッチフレーズ。
女性の方にとってはとても魅力的な表現だと思います。
果たして実際はどうなのでしょうか?

 

【和歌山県 湯の峰温泉 伊せや】
硫黄・アルカリ性・重曹(ナトリウム-炭酸水素塩泉)のトリプル美肌の湯

 

 

温泉で「美肌の湯」と言われている泉質・成分・特徴があります。

 

三大美肌(美人)の湯

・炭酸水素塩泉(ナトリウム-炭酸水素塩泉/重曹泉)⇒クレンジング効果(角質除去)

・硫酸塩泉⇒肌の再生・蘇生効果(肌のハリや潤い)

・硫黄泉⇒美白効果(メラニン色素の生成抑制・分解)

これら3つが「三大美肌(美人)の湯」と言われる泉質です。

 

さらに

・アルカリ性⇒クレンジング効果(角質除去)

これを含めて「四大美肌(美人)の湯」と言われています。

 

温泉に美肌を求めるなら、これらの温泉へ行きましょう。

 

 

【大分県 神丘温泉 豊山荘】
硫黄・アルカリ性・重曹(ナトリウム-炭酸水素塩泉)・硫酸塩泉もの4つの美肌成分を併せ持つウルトラ美肌の湯

 

 

また、日本には「日本三大美人の湯」「日本三大美人の湯」と言われる温泉があります。

 

「日本三大美人の湯」

・和歌山県 龍神温泉(ナトリウム-炭酸水素塩泉)

・島根県 湯の川温泉(ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉)

・群馬県 川中温泉(カルシウム-硫酸塩泉)

「日本三大美肌の湯」

・佐賀県 嬉野温泉(ナトリウム-炭酸水素塩泉・塩化物泉)

・島根県 斐乃上温泉(アルカリ性単純温泉)

・栃木県 喜連川温泉(ナトリウム-塩化物泉)

 

【島根県 湯の川温泉 松園】日本三大美肌の湯のひとつである湯の川温泉。肌に潤いやハリを与えてくれる硫酸塩泉であり、肌の保湿や保温効果のある塩化物泉でもある。

 

 

更にお肌に関する特徴のある泉質・成分・特徴が

・酸性⇒ピーリング効果(角質除去・引き締め)・殺菌効果

・塩化物泉⇒保湿効果・保温効果

・二酸化炭素泉⇒血行促進効果

・メタケイ酸⇒保湿効果

と言われています。

 

ただ・・・

 

全ての温泉が天然のままの温泉だとは限りません。

温泉には、水道水やプールの殺菌や消毒に用いられている塩素(次亜塩素酸ナトリウム等)が入っているケースがあります。

この塩素(次亜塩素酸ナトリウム)は強力な酸化剤であり、殺菌力があります。また、ビタミンCやタンパク質を壊すと言われています。

ということは、塩素(次亜塩素酸ナトリウム)は肌を傷める作用があると言えます。

 

 

となりますと、美肌(美人)の湯の泉質の温泉+塩素=美肌の湯なのでしょうか?

 


ある意味、美肌の湯でもありますが、ある意味美肌の湯ではない・・・
プラスマイナス、どっちになるのでしょうか?

 

【宮城県 鳴子温泉 旅館すがわら】
アルカリ性・炭酸水素塩泉・そしてメタケイ酸が多量のトリプル美肌の湯は、とろみのある美容液のような温泉

 

 

家庭用のお風呂の場合、一般的には塩素が入った水道水を溜め、沸かしてから、入浴します。
そのため、美肌に気を付けている方は入浴前に塩素除去剤や、塩素除去剤の入った入浴剤の投入、もしくはお風呂用浄水器を利用されていると思います。

しかし、これらの対応をされずに1番目に入浴する方は、浴槽の塩素と反応し、肌(ビタミンCやタンパク質が破壊)を傷めることになってしまいます。また、逆に浴槽内の塩素も除去することになります。2番湯以降に入るとお湯が柔らかく感じられるのは、このようなことが原因だと考えられます。
そして「一番風呂は体に悪い」という話を聞かれたことがあるかと思いますが、そのひとつの理由はこの塩素に関係するのかもしれません。

また、温泉施設や温泉宿で、温泉に塩素を入れている場合は、基本、塩素濃度を一定に保つように工夫されているため、誰かが入った後に塩素が無くなるということはありません。ということは、入浴中は肌を傷め続けている、と言っても過言ではありません。

 

 

【熊本県 地獄温泉 青風荘】
酸性の硫黄泉はピーリング効果と美白効果あり。更に稀少な温泉泥パックですべすべに。

 

 

アトピー性皮膚炎の方は、塩素にとても敏感だと聞きます。
そして、温泉でアトピー性皮膚炎に効果があると言われている泉質が「酸性泉」です。
これは、酸性ならではの殺菌効果により、アトピー性皮膚炎の原因となっている菌を殺菌することで効果が期待できるということです。

しかし、酸性ではない真逆のアルカリ性の温泉や中性の温泉であっても「アトピー性皮膚炎が良くなった」「うちの温泉はアトピーが良くなったと言って帰られる方が多いんですよ」という話を多々聞きます。

 

果たしてこれはどういうことなのでしょうか?

 

このような話を聞いた温泉宿や温泉施設に共通すること、それは「塩素が入っていない温泉」であるということです。
たまたまなのか、理に適っているのかはエビデンスが無いため、絶対そうだとは言えませんが・・・。
ただ、ある意味これがひとつの答えだと思います。

 

 

【佐賀県 嬉野温泉 嬉泉館】
重曹泉で有名な嬉野温泉で稀少な純温泉

 

 

 

まとめますと

 

本当の美肌の湯、美人の湯の温泉を求めるなら

・塩素が入っていない温泉を選ぶ

 そして

・美肌効果成分等を含んだ温泉を選ぶ

 

という事になります。

 

女性であれば、このような温泉に入った後にお化粧をする際、きっといつもより化粧の”のり”が良くなっていると気付かれるでしょう。
是非、体感してみて下さい。

 

※角質除去系の(特にアルカリ度が高い)温泉に入った後は、肌が一皮むけた乾燥しやすい状態になっていますので、入浴後(出来れば10分以内)には保湿剤でコーティングされることをおすすめします。

 

 

【福島県 会津東山温泉 向瀧】
熱めの湯&硫酸塩泉特有のピリリ感は肌への効果抜群

 

 

 

また、一般の方が「塩素が入っていない温泉を探すのは至難の業」です。
色々な温泉雑誌や各温泉施設や温泉宿のHPを見ても、塩素が入っているかどうか記載していることはほとんど無いからです。

そして、昨今では、源泉かけ流しと謳っている施設でも塩素が入っている場合があります。(100%源泉かけ流しという表記の場合であっても塩素が入っている場合があります。なぜなら、源泉かけ流しという言葉に明確な定義がないからです。)
また、施設によっては、ある浴槽には塩素を入れているが、ある浴槽には塩素を入れていないというケースもあります。

 

 

【宮城県 東鳴子温泉 旅館大沼】
純重曹泉的美肌の湯を楽しめる。更にモール成分も相まって美肌度は高い。

 

 

ということもあり、多くの方に塩素が入っていない天然のままの温泉を知って頂きたい、ということが純温泉協会を立ち上げた理由の一つでもあります。

 

純温泉協会では、塩素等が入っていない天然のままの湯使いの温泉の浴槽に対し「純温泉の認定」を行っています。是非、今後の温泉選びの参考にして頂けましたら幸いです。

 

そろそろ、温泉をお湯で選んでみませんか?
なぜなら、温泉はお湯そのものだから。

おかげで、私もとても美しくなりました(^^;

純温泉協会 代表 山口貴史

 

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