「純温泉」とは新たな言葉です。
なぜ「純温泉」という新たな言葉を作ったのか?
それは「源泉かけ流し」という言葉が、良くも悪くも明確な定義がないため、「源泉かけ流し」の温泉では、どのような温泉なのか、もしくは、どのような湯使いをしているか、わからないからです。また、「源泉かけ流し」であっても天然のままの温泉とは限らないからです。
※湯使いとは「加水・加温・循環ろ過装置・(塩素等や入浴剤等の)添加」の有無です。
また、昨今「100%源泉かけ流し」等様々なキャッチーなフレーズを見かけますが、これもしかりです。
ということもあり「純温泉」は明確な定義を設けました。
純温泉の定義
純温泉を以下のように定義します。
「源泉をそのまま利用している温泉であること」
但し
・源泉が高温の場合、適温にするための加水はOKです。
(但し、源泉の個性を損なわない程度)
・源泉が低温の場合、適温にするための加温はOKです。
・噴気造成泉はOKです。
・溜湯方式(貸切利用でかつ1組毎に換水)はOKです。
そして
・循環ろ過装置を設置していないこと
・浴用の温泉水への塩素系薬剤等の添加による消毒はしていないこと
・浴用の温泉水への入浴剤等の添加はしていないこと
そして
・適正な清掃及び衛生管理を行っていること
とさせて頂きました。
加水は温泉が薄まるからだめなんじゃないの?って方もいらっしゃると思います。というように各々個人の基準で温泉を見極めてる方もいらっしゃると思います。
そのような事も考慮し、5つのタイプに分けさせて頂きました。
また、当協会としてはランクは付けませんが、各々がランクを付けられるのは自由だと考えております。
純温泉のタイプ別
(※ランク別ではありません)
純温泉A
完全放流式・加水なし・加温なし・循環ろ過なし・消毒なし・入浴剤なし
純温泉B
完全放流式・加水あり(源泉の個性を損なわない程度)・加温なし・循環ろ過なし・消毒なし・入浴剤なし
純温泉C
完全放流式・加水なし・加温あり・循環ろ過なし・消毒なし・入浴剤なし
純温泉D
完全放流式・噴気造成泉・循環ろ過なし・消毒なし・入浴剤なし
純温泉E
溜湯方式(貸切利用かつ1組毎に換水)・循環ろ過なし・消毒なし・入浴剤なし
「純温泉」をわかりやすく申しますと「オーガニックな温泉」ということになります。
食品の世界では、「無添加」や「無農薬」や「化学調味料不使用」や「遺伝子組み換えでない」であったり、色々と作り方によって具体的に表示することにより、ある程度消費者に選ぶ自由が与えられていますが、現在の温泉の世界ではかなり曖昧な表現が散乱し、本当はどうなのかがよくわからない現状があります。
そこで「純温泉」という定義を設けることにより、一般の方々が温泉を選ぶひとつの基準にして頂ければ嬉しい限りです。
純温泉協会 代表 山口貴史
※「純温泉」は商標登録済みです。